スーツの袖ボタンの不思議
先日、スーツの袖ボタンについてテレビ局の方から取材を受けました。
その中で、「本切羽をドクタースタイルというのはどの様な由来からですか?」との質問を受けたのです。
由来としてはお医者様が袖を捲り上げる時にこのボタンを外していたからなのですが、ただ、本切羽を始めたのがお医者様である、という歴史的事実は、私が調査している中では得られませんでした。
中世より、既に袖ボタンは飾りボタンとなってい ました。誕生は恐らく暗黒時代~中世の戦士達の服装でしょうが、これも資料を見つけられませんでした。
もし1次資料をご存知の方はお教え下さい。
中世の男性のスーツという物は非常に耐久度が低く、女性のドレスの用に多数残ってはいませんが、杉野学園衣装博物館などで見る事が出来ますから、ご興味がある方はご自分の目で確かめられると良いでしょう。
さて、話がそれましたが、この本切羽、 最近やたらと人気が有ります。
一昔前は「オーダースーツの証」として、世のスーツ好きな紳士たちが拘っていた物ですが、このところ、既製服でもこういったディテールのスーツが増えてきました。
本切羽にする機能的なメリットは・・・特にありません。しかし、スーツが好きな方にとっては外せないディテール。
しかし、台場仕立て、本切羽、貝ボタン・・などと、既製品で細かいディテールを選ぶのならば、その分のコストを生地に掛けた方が良いと感じるのは私だけでしょうか?
4万円くらいまでは、見る目さえ有れば、イージーオーダーよりも吊るしを買った方が良い買い物になる事も多いです。
しかし、5万円~10万円くらいになると、吊るしの高価格スーツよりも イージーオーダーの方が総合的に見てその男性を美しく飾ってくれるような気がします。
勿論、人それぞれですが、細かいこだわりは、ボディラインにフィットしたライン、しっかりとした作り、安物でない生地、これらの土台がしっかりしてこそだと思います。
先日、2万円のスーツで本切羽を見ました。勿論、その分どこかでコストダウンしているでしょう。
「流行に流される」とはこういうものなんだ、と、少し不思議な気分になりました。
トレンドは無視すべきではありません。ですが、それに踊らされるのもまた、あまり褒められた事ではないのでしょう。
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