更新をサボっている間に、東京はすっかり暖かくなり、サクラも既に散ってしまいました。
今回は、日本のスーツの品質の話。
最近は2プライススーツがとても人気な様です。
一昔前までは、スーツといえば5万円ほどは出す、というのが普通でした。
リクルートスーツでも2,3万円 はしていたように思います。
しかし、2プライススーツは19800円や29800円でそれなりのスーツを買うことが出来ます。
これが世界的に見て、いかに恵まれている事か、お分かりでしょうか?
発展途上国ならともかく、先進国でここまで安くスーツを購入出来る、というのは、異常なのです。
試しにアメリカのスーツ価格を見てみましょう。
参考:mens suits shop
$200以上のものが殆どで、しかも画像でもその生地の悪さ、作りの粗雑さがわかります。
正直、日本の消費者にはとても受け入れられないほどでしょう。
実際、日本の2万円ほどのスーツの品質のスーツをアメリカで買おうと思ったら、 3,4万円は必要です。
では何故、それほどまでに日本では低価格帯のスーツの品質が良いのか?
まず第一に、中国等の大規模アパレル 産業の発達した地域と密接している、という事が言えます。
原油高ということも有り、欧州や北米ではアパレル製品まで値上がりしている様ですが、日本では今のところあまり影響がありません。
地域が近い、というだけで、輸送費等が安く済みますから、コストパフォーマンスを上げやすいのです。
第二に、日本の企業が直接海外の生産地で技術指導を行っているので、品質が向上できる、というのもあります。
欧米では安価な製品は中国などに委託する事が多く、品質の向上が難しいのです。
自社で工場を持って生産している、NIKEやCOACHなどは、品質を一定に保ち続けていますが、殆どの安価な製品では、品質よりも「安さ」を求められます。
設備投資をしてまで品質を求めると、価格を上げる結果となり、逆効果となってしまいます。
そしてなにより、日本には良く似た体型の人が多い、という事が大きいでしょう。
アメリカのような多種多様な人種・民族が入り乱れているマーケットでは、当然それだけ様々なサイズを出さなければいけません。
対して日本では、165cm~180cmの5cm刻みの4サイズだけで、男性の75%をカバー出来てしまいます。
それだけ在庫リスクを抱える心配も少なく、仕入れの際にも様々なメリットが出てくるのです。
さて、では日本では いったいどのくらいの価格のスーツがよく売れているのでしょうか?
2万円までのスーツ、3万円までのスーツ、5万円までのスーツ。
ある調査によると、これらの価格のスーツがそれぞれ4分の1ほどになるそうです。
2万円のスーツというと、それなりに耐久性もあるが、作りにはやはり雑さを感じ、素材は触ったりすると安物であると分かってしまう程。
3万円のメンズスーツというと、生地、作り、デザインのどれか一つは諦めるしかない。
5万円出せば、生地はしっかりとして、作りも粗いとは感じず、デザインの選択肢も増える事でしょう。
個人的な意見ですが、普通のサラリーマン家庭だと仮定した場合、身体を使う作業等 がある日用に2万円ほどのスーツを1着。あとは3万円ほどの物を数着持ち、TPOに合わせて。
5万円程度のスーツは、ちょっと小洒落たお店や、 セレモニーなんかに着ていく用に持っている事をオススメします。
勿論、高ければ高い程、良いものが手に入ります。
しかし見栄を張って 高価なスーツを買っても、所詮は数年でトレンドが変わり、微妙にダサくなってしまうのはスーツも変わりません。
それなら、色んな意味で身の丈にあった スーツを買い、手入れ次第で長く使える靴やバッグにお金を掛けて上げたほうが良いかもしれません。